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日米の笑い基本は同じ

ジョン・バートン

日本とアメリカは文化的に違いがあるのは事実である。しかし、その違いは笑いで見ることが出来るのか。僕には、それはできると思う。このコラムでアメリカと日本の笑いの形を比較しながら、それでどんな文化的な共通点と相違点が現れているか見てみよう。

笑いの種類は本当に多数あるが、総合的に主な笑いの形はアメリカのスタンドアップ、スケッチコメディー、シットコム、そして日本の漫才、バラエティー、ドラマである。

パフォーマンス芸としては漫才はスタンドアップに当たるけれど、大きな違いがたくさんある。まずは形。スタンドアップとは基本的に一人でやる面白い話だが、漫才の場合は二人でおかしい会話をする(二人以上の組もあるが、二人が基本)。そして、漫才の速度もスタンドアップよりはるかに速いので、一般的に漫才のパフォーマンスはスタンドアップよりずいぶん短い(スタンドアップのライブはだいたい一、二時間ぐらい続けられる)

発想的な違いもある。例えば、漫才の特徴の一つはボケ・ツッコミと言う概念である。漫才のパフォーマンスで、ボケ役は話をしながらたまに間違いやおかしいことを入れ、そしてツッコミ担当の人はそれに対応し、うまいタイミングでそのおかしさを指摘し笑いを誘う。こんな概念はアメリカのコメディーにはまったく存在しない。その一方、アメリカのスタンドアップの話でのおかしさは大体個人的なことではなく、社会的なことやみんなが経験したことである。これはある意味でスタンドアップの人は世界のボケにツッコミを入れていると言えるではないかと思う。

しかしビジネス的にはスタンドアップと漫才はよく似ている。お笑い芸人はよく漫才・スタンドアップで芸能界に入り、いろいろな番組に出演し、有名になってから自分のお笑い番組を得る。この制度の例としてはアメリカのデーブ・シャッペルやビル・マーと日本のダウンタウンやナインティナインが挙げられる。

次はスケッチコメディーとバラエティー。この二つは純粋なお笑い番組の一種として同じような役割を果たすけれど、どちらもよく有名なゲストが出演する以外に似ている部分は少ない。「Saturday Night Live」のようなアメリカのスケッチコメディーの基礎はコントで、形はコント収集のようなものに決まっている。日本ではそんな番組はないではないが(例えば、「ダウンタウンのごっつええ感じ」)、一般的にバラエティーはそれと違い、漫談とゲームに分かれている。漫談のようなこととコメディーのゲームもアメリカで存在するが、日本のバラエティー番組のようにゲームも漫談も含まれている番組はない。

そして、一つの文化的に面白いポイントはアメリカと日本のゲームの発想の差。日本のバラエティーによく見られるのが罰ゲームで、ゲームで負けたら罰を受けることになっている。目的は勝つことではなく、ただ負けないことである。逆にアメリカにはコメデイーのゲームでも、必ず勝ったら何かを得る。僕には、これはもしかしてアメリカと日本の社会はどのように勝ち負けの価値を評価するのかを表しているのではないだろうかと思う。

最後にドラマとシットコム(situational comedyの略語)を比較してみよう。この二つに唯一の大きな違いはシリーズの続け方である。ドラマは話の流れがはっきりしているが、シットコムでは一つの話で大体何が起こっても、最終的にもとの状況に戻る。つまり、ドラマが続くにつれその登場人物の関係が変化するが、その一方シットコムはどんなに続けてもプロットは進まない。

結局芸風を比較分析することで現れた違いは、日本とアメリカの笑いの主題が異なっていることを示していると考えられるのではないかと思う。もっと正確に言えば、日本の笑いの主題はある人物である一方、アメリカの主題はある状況だということ。例えば、アメリカのいいスタンドアップの人は鋭い機知で面白い話をする。漫才の場合もそうだが、掛け合いのおかしさ、すなわちボケとツッコミのやり取りそのもので笑わそうとすることが多いと思う。そして、日本テレビのバラエティーなどでゲームに参加する人たちのほとんどはアメリカのゲームショーに出る一般人ではなく、有名人である。スケッチコメディーの番組に有名人も出るが、それはほぼ短い紹介とコントに参加することに限っている。ドラマでは登場人物の話がどうなるかは大切だが、シットコムでは一つのエピソードの出来事だけに集中している。

この微妙な違いが実際に存在しているのか、または個人的な見方なのか、どちらかよくわからないが、その視点からみると日本とアメリカの笑いのいろいろな相違の原因が説明できると思う。しかし、本当かどうかに関係なく、ひとつは確かだ:日本とアメリカの笑い、どちらも面白い。

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